こごみとわらびの違いは?特徴・見分け方・下処理のコツまで完全ガイド

こごみとわらび こごみ

春の山菜シーズンになると名前が挙がる「こごみ」と「わらび」。
どちらもクルンと丸まった新芽が特徴的で、一見よく似ていますが、実は性質も味わいも下処理の方法もまったく異なります。

本記事では、

  • こごみとわらびの決定的な違い

  • 見分け方のポイント

  • 食感・味・栄養の違い

  • 下処理・調理法の違い

  • 採取・保存の注意点

などを、山菜初心者でも分かりやすくまとめました。

春の味覚を安全に&美味しく楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。


■ こごみとわらびの基本情報

● こごみとは?

こごみは「クサソテツ」というシダ植物の若芽のこと。
渦を巻いた新芽が小さな子どもがかがんでいる姿に似ているため「こごみ(屈み)」と呼ばれています。

特徴

  • アクが少なく、生でも軽い下ゆでで食べられる

  • 食感はシャキッとして、ほうれん草に近い

  • 苦味が弱く、山菜初心者に最も人気

  • 見た目は丸く可愛らしい渦巻き状

採れる時期:4〜6月
生育場所:湿り気のある河川沿い、林の縁など


● わらびとは?

わらびは全国各地に自生し、古くから食用として親しまれてきた山菜です。
「蕨もち」の原料であるわらび粉も、この植物からつくられます。

特徴

  • 強いアクを含み、生では絶対食べられない

  • アク抜き(重曹・灰を使う)が必須

  • 独特のぬめりと柔らかい食感

  • 茎の色が深緑〜茶色で細く長い

採れる時期:4〜5月
生育場所:山林、日当たりのよい斜面、草地


■ こごみとわらびの“見た目の違い”

ぱっと見では似ていますが、以下のポイントで簡単に見分けられます。

◎見分け方のポイント

特徴 こごみ わらび
形状 新芽が丸く固く巻いている 握りこぶしのように丸まるが“ゆるい”
茎の太さ 太くしっかりしている 細長く柔らかい
表面の毛 ほぼ無し、つるっとしている 産毛がある場合が多い
鮮やかな緑色 深緑〜茶色がかった緑
触った感じ シャキッとして硬め やわらかく、曲げると折れにくい

特に重要な違い

  • こごみ:渦巻きが丸く締まっている

  • わらび:渦がゆるく、茎が細長い

この2点を覚えておけば、山で見ても迷いません。


■ 味・食感・香りの違い

こごみの味

  • アクがなく、料理しやすい

  • 山菜特有のクセがほぼない

  • シャキシャキ&ほうれん草に近い甘味

  • 揚げ物・炒め物・おひたしなど、万能型

山菜が苦手な人でも食べやすく「山菜入門」に最適です。


わらびの味

  • 独特の香り・苦味・ぬめり

  • アク抜きすると柔らかくとろっとする

  • おひたし、煮物、ナムルなどに合う

  • 味が染みやすく、料理の幅が広い

山菜らしい“深みのある味”が好きな人はハマります。


■ 下処理の違い(ここが最重要)

● こごみの下処理

こごみは アクがほとんど無いため、下ゆでだけでOK。

基本の下処理

  1. 茎の先端やわずかな茶色部分を除く

  2. 軽く水洗い

  3. 塩をひとつまみ入れた湯で1分ほど茹でる

  4. 冷水にとる

これだけで食べられます。


● わらびの下処理

わらびは 生で食べると中毒の危険があるほどアクが強い ので、必ずアク抜きを行います。

重曹または灰を使ったアク抜き

  1. 大きめの鍋にわらびを並べる

  2. 沸騰した湯に小さじ1くらいの重曹を入れる

  3. 熱湯をわらびに注ぎ、落とし蓋をして一晩おく

  4. 翌朝、水でよくすすぐ

アクがしっかり抜けると、柔らかく鮮やかな緑になります。


■ 栄養の違い

● こごみ

  • ビタミンA・Cが豊富

  • 食物繊維が多い

  • 生活習慣病予防に有効

“野菜寄り”で、栄養バランスが良い山菜です。


● わらび

  • β-カロテン

  • 食物繊維

  • ポリフェノール

  • ミネラル

ただし、天然の成分「プタキロサイド」には発がん性が指摘されるため、しっかりアク抜きすることで問題なく食べられます。


■ 調理法の違い

● こごみのおすすめ料理

  • 天ぷら

  • バター醤油炒め

  • 胡麻和え

  • おひたし

  • パスタ

  • 白和え

クセがないため、何にでも合うのが魅力。


● わらびのおすすめ料理

  • おひたし

  • 醤油漬け

  • わらびご飯

  • 山菜そば

  • 油炒め

  • ナムル

アク抜き後は味が染みやすく、和食との相性が抜群です。


■ 保存方法の違い

こごみ

  • 生のまま冷蔵:2〜3日

  • 茹でて冷凍:1ヶ月程度
    → できるだけ早く食べるのがベスト。

わらび

  • アク抜き後、冷蔵で数日

  • 塩漬けにすれば数ヶ月保存可能
    → 保存性はわらびの方が高い。


■ まとめ:こごみとわらびは“似て非なる”山菜

最後にポイントを整理します。

◎こごみ

  • アクなし、食べやすい

  • 調理が簡単

  • 緑が鮮やかで太い

  • シャキシャキ食感

  • 初心者におすすめ

◎わらび

  • 強いアク → アク抜き必須

  • やわらかく独特の味わい

  • 細長く、茶色っぽい

  • 保存性が高い

  • 山菜好きに人気


春の山菜は、種類ごとに個性があり、違いを知るほど楽しみが増えます。
こごみは調理しやすく優しい味、わらびは手間がかかる分、独特の旨みが魅力。

「どちらが好きか?」は、まさに好み次第。

あなたも今年の春、ぜひ両方の山菜を存分に味わってみてください。

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